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コンタクトレンズが30枚、90枚単位で売られるのはなぜ?

2026.11.02
コンタクトレンズが30枚、90枚単位で売られるのはなぜ?

引き出しに新しいレンズの箱をしまっていると、側面の数字が目に入ります。30、90。別の箱には6と書かれています。10や100のように数えやすい数字があるのに、なぜわざわざこの単位なのでしょうか。

箱の数字を片目で使える期間に置き換えると、1か月、3か月、半年のように暦に近い値になります。30枚は片目の1か月分、90枚は3か月分、1か月用の6枚は半年分です。

メーカーがなぜこの数字を選んだのかを直接明かした資料は、なかなか見つかりません。そこで今回は、公開されている製品資料で単位を実際に計算しながら、この数字がどう読めるのかをたどってみます。

箱の基本単位は1ペアではなく1枚

まず、箱の数字が何を数えているのかを確かめましょう。ジョンソン・エンド・ジョンソンのレンズ説明書には、レンズ1枚がホイルで密封されたプラスチック包装1つに入って供給されると書かれています。同じ文書は外箱と個包装を区別し、両方の表示が処方と合っているか確認するよう案内しています。

つまり30枚入りの箱には、30ペアではなく30枚が入っています。両目を矯正する人が1日に2枚使えば、15日で箱は空になります。靴のようにペアで数えれば便利そうですが、左右の度数が違えば別々の箱が必要です。箱の数字は、個包装をいくつまとめたかを示しています。

30は交換周期から読み解ける

米国食品医薬品局(FDA)のレンズの種類に関する案内は、「使い捨て」を1回使って捨てるものと定義しています。本当の使い捨てのスケジュールでは、毎日新しいレンズを1ペア使うという説明もあります。先ほどの説明書も、ワンデーレンズは外したときに捨てるよう案内しています。

このスケジュールを片目に当てはめると、1日1枚です。1か月を30日とすれば30枚となり、箱の数字と同じになります。もちろん実際の暦では、1か月は28日から31日まで変わります。30枚の箱12個は360枚なので、365日には5枚足りません。正確な暦というより、1か月を大まかに示す単位と見るほうが適切です。

個包装のレンズを3列に並べた例
個包装のレンズを3列に並べた例 · AI生成画像

90は3か月というさらに大きな区切り

ジョンソン・エンド・ジョンソンの2026年カナダ版技術仕様表を見ると、ワンデー製品の大半の包装サイズは「30枚と90枚」と書かれています。90枚は30枚の箱3つ分です。片目なら3か月、両目なら45日です。

なぜ60枚ではなく90枚が定着したのかを説明した資料はなかなか見つかりませんが、計算はしてみることができます。片目なら90枚の箱4つで360日となり、1年を3か月ずつ4つに分けた暦とほぼ一致します。

6は交換周期の長いレンズの数字

同じ仕様表では、交換周期が長くなると箱の数字は小さくなります。1か月用は6枚と12枚、2週間用は12枚と24枚と書かれた製品があり、乱視用や遠近両用には6枚だけの製品もあります。

片目で計算してみると、面白いことが見えてきます。名前の違うレンズの箱が、似た期間に集まるのです。ワンデーの90枚と2週間用の6枚は3か月前後、1か月用の6枚と2週間用の12枚は半年前後です。反対に、同じ6枚でも2週間用と1か月用では期間が2倍違います。箱の数字が同じでも、使う期間が同じとは限りません。

販売の現場では2週間用や1か月用を使い捨てと呼ぶこともありますが、FDAの案内はこうしたレンズを頻回交換または定期交換レンズとして区別しています。交換周期が生活習慣になった過程は、毎日新しいレンズを捨てる習慣は、どうやって世界に広まったのかで紹介しました。

処方期間と箱はどこで出会う?

レンズを使う期間は、処方箋の日付とも関わっています。米国連邦取引委員会(FTC)の消費者向け案内によると、米国ではコンタクトレンズの処方箋は医学的な理由がない限り少なくとも1年有効で、期限切れの処方箋ではレンズを購入できません。日付の読み方はコンタクトレンズの処方箋は、数字より先に日付を見るにまとめています。

1年分を数えると、両目でワンデーは730枚、1か月用は24枚です。同じ1年でも、枚数には約30倍の差があります。箱のサイズが処方期間に合わせて決められたと見る根拠は見当たりませんが、2つの数字は結局、レンズを使う人の計算の中で出会います。

一度にどれだけ買えるかを規則で定められるかどうかは、米国で実際に議論されました。FTCの2020年コンタクトレンズ規則の改正文には、処方の期限切れ直前にレンズを買いすぎるという意見が載っています。FTCは、必要な量は人によって違い、数量を制限するとレンズを推奨期間より長く使うおそれがあることを挙げて、上限を設けませんでした。ただし、処方した人が適切な量を指定することはできると記しています。これは米国を基準にした話で、他の国の規定は別に確認する必要があります。

棚にレンズの箱を整理している様子
棚にレンズの箱を整理している様子 · AI生成画像

同じ製品でも、箱のサイズがすべて同じとは限らない

仕様表を細かく見ると、箱の単位が度数表の一部のように動いています。あるワンデーの乱視用レンズは、大半の度数が30枚と90枚で展開されていますが、プラス度数には「30枚のみ」という表示が付いています。あるワンデーレンズは、2種類のベースカーブのうち8.5だけが90枚の箱で展開されています。

表にその理由は書かれていません。この表はカナダ版なので、他の国の構成は異なる場合があります。30、90、6を世界共通の規格と考えるより、国と製品ごとに決められた構成と読むほうが安全です。

箱の数字を日付に置き換えて読む

箱の数字が教えてくれるのは、どれだけ長く使えるかではなく、何枚入っているかです。交換スケジュールは製品の説明書と処方した専門家の案内で決まります。装着中に痛みや充血、見え方の変化があれば、残りの枚数にかかわらず眼科や検眼の専門家に確認するのがよいでしょう。

次に引き出しから箱を取り出すときは、側面の数字に交換周期を掛け、両目で使うなら2で割ってみてください。小さな数字がカレンダーの何週間分にあたるのか、すぐに見えてくるはずです。