台湾ではなぜ一度に60枚までしか1日使い捨てコンタクトを個人輸入できないのか

台湾でコンタクトレンズを買おうとしたことがあるなら、少し変わったことに気づいたかもしれません。
服も化粧品も家電も、ほとんど何でもオンラインで注文できます。ところがコンタクトレンズは、ふつうのネット通販で同じようには売られていません。
それでも台湾の消費者は、決められた輸入のルールのもとで、個人で使うために海外からコンタクトレンズを注文できます。
そして、ここで興味深い数字が出てきます。
同じ度数の1日使い捨てレンズ60枚。
もう一つ数字があります。
台湾の簡易な個人使用の輸入ルールでの、6か月に1回です。
最初は、この2つの数字から、台湾では6か月分のコンタクトを一度に輸入できるように聞こえます。
そうではありません。
片目なら、1日使い捨て60枚はおよそ2か月分です。
だからこのルールは、6か月分のレンズというより、6か月に1回使える、限られた量の簡易な輸入の枠と考えたほうがわかりやすいのです。
台湾では、なぜコンタクトを気軽にオンラインで売れないのか
台湾では、コンタクトレンズはふつうの消費財ではなく、医療機器として規制されています。
インターネットを含む通信手段で医療機器を販売することについての台湾の現行ルールでは、すべての医療機器をオンラインで売れるわけではありません。
資格のある医療機器業者や薬局は、こうした手段で、第1類の機器と、特に指定された第2類の機器を販売できます。
その許可リストには、興味深い区別があります。
洗浄液や保存液のような一部のコンタクトレンズケア用品は含まれていますが、コンタクトレンズそのものは含まれていません。
つまり台湾の国内でコンタクトレンズを売ることは、ネットショップを開いて購入ボタンを置けばすむことではないのです。
違いは技術ではなく、規制にあります。
個人輸入は別のしくみ
ここが、ルールを誤解しやすいところです。
コンタクトレンズを台湾のふつうのネット通販で自由に売れないのなら、海外から注文することも禁止されているのでしょうか。
いいえ。
国内の販売のルールと、個人による医療機器の個人輸入のルールは、別々の規制の問題です。
台湾衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)は、個人で使うために輸入する決められた量の医療機器について、簡易な通関のルートを用意しています。
1日使い捨てのコンタクトレンズについての主な上限は、次のとおりです。
- 処方(度数)1つにつき60枚まで
- 1人1ブランド
- 違う度数は2つまで
- 簡易なルートは6か月に1回使える
左右の目の度数が違う人なら、同じブランドの中で2つの度数を、それぞれの度数についての数量の上限の範囲で輸入できることになります。
大切な単位は、箱の数ではありません。
レンズの枚数です。
1箱30枚入りの製品なら、60枚は2箱です。
1箱60枚入りなら、60枚は1箱です。
だから「2箱」と覚えていると、まちがえることがあります。
覚えておくべき、より正確な数字は処方1つにつき60枚です。
「6か月に1回」は「6か月分」という意味ではない
ここが、このルールでいちばん誤解しやすいところかもしれません。
「6か月に1回」と聞くと、6か月分のレンズを注文できると考えるのが自然です。
しかし、片目に1日1回使う1日使い捨てレンズで考えてみてください。
30枚=およそ30日。
60枚=およそ60日。
つまり処方1つについて、60枚は6か月ではなく、およそ2か月分の毎日の装用にあたります。
6か月のルールが表しているのは、簡易な個人輸入のルートをどれくらいの間隔で使えるかです。
60枚のルールが表しているのは、そのルートでどれだけ輸入できるかです。
2つは、まったく別のものを測っています。
60は量の上限。6か月は回数の上限です。
この2つを分けて考えれば、ルールはずっとわかりやすくなります。
両目が同じ度数なら?
これも、注文の前に確かめておきたい点です。
公式のルールは、同じ処方につき60枚という上限から始まり、1人が同じブランドの中で2つまで違う度数を持てるとしています。
つまり2つの度数についての規定は、とくに左右で違う度数が必要な人に関係するものです。
両目がまったく同じ度数のときに、枠が自動的に2倍になると受け取るべきではありません。
いちばん安全なのは、箱の数を数えるのではなく、実際のレンズの枚数と度数の組み合わせを確かめることです。
60枚の上限は、なぜ送料に関わるのか
海外でコンタクトレンズを買うとき、製品ページに書かれた値段は費用の一部にすぎません。
国際送料もかかります。
多くの国際配送には、1回の発送ごとに基本料金があります。コンタクトレンズは比較的小さく軽いので、個人使用の上限の範囲で本当に必要な量をまとめて注文すると、小さな注文を何回もするより、1枚あたりの送料が安くなることがあります。
実際の送料は、販売店、届け先、配送方法によって違うので、支払いの画面で合計を必ず確認しましょう。
ここにも、大切な区別があります。
輸入の枠を、多い量をわざといくつもの荷物に分けてくぐり抜けるためのものとして扱ってはいけません。
これは個人使用のための輸入ルールであって、送料を節約するための抜け道ではありません。
簡易な上限を超えたらどうなるのか
「少しくらい超えても大丈夫だろう」と思わないほうがよいでしょう。
TFDAの数字は、簡易な個人使用の輸入手続きの対象になる量を定めています。
その上限を超える量が、同じ扱いを受けると考えるべきではありません。
示された枠より多く輸入する必要があるなら、注文の前に台湾の現行の輸入要件を確認しましょう。
もっとはっきりした線もあります。
個人使用のルールで輸入した医療機器は、個人で使うためのものです。転売のための輸入ルートではありません。
自分の目のためにレンズを注文することと、ほかの人に売るための在庫を輸入することは、法律上違う行為です。
輸入の上限は、販売者が信頼できるかどうかは教えてくれない
輸入のルールを守ることは、海外でコンタクトレンズを買うことの一部にすぎません。
製品の出どころ、包装が破れていないか、ロットの情報、使用期限、保管と配送のしかた、販売店の返品の方針も見ておきましょう。
コンタクトレンズは目に直接のります。
わずかな値段の差が、製品がどこから来て、どう扱われてきたかを知ることより大切だということは、まずありません。
そして、法律上買えるからといって、そのレンズがあなたの目に合っているとはかぎりません。
どこで買うにしても、定期的な目の検査と、正しくフィットしたレンズは大切です。
では、台湾で買う人は何を覚えておけばいいのか
1日使い捨てレンズなら、まず一つの数字から始めましょう。
60。
同じ度数のレンズを60枚まで、1ブランド、違う度数は2つまで。簡易な個人使用のルートは6か月に1回。
そして、包装のサイズはさまざまだということを覚えておきましょう。
30枚入りの箱と60枚入りの箱は、どちらも「1箱」だからといって、税関にとって同じではありません。
箱ではなく、レンズの枚数を数えましょう。
台湾のしくみは、最初は矛盾しているように見えるかもしれません。
台湾の国内では、コンタクトレンズはふつうの消費財のように自由にオンラインで売られていないのに、個人が自分で使うために限られた量を海外から輸入する、決められた道があるのです。
鍵は、2つの数字を分けることだけです。
60は「どれだけ」、6か月は「どれくらいの間隔で」。
そうすれば、ルールの謎はずっと小さくなります。
公式の参考情報
この記事は、医療機器の個人使用のための輸入と、通信手段による医療機器の販売に関する、台湾衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)の現在の案内にもとづいています。規制は変わることがあるので、注文する前にTFDAの最新の案内を確認してください。