レンズより汚れていたのは、レンズケースだった

レンズは目に直接触れるので、私たちは大切に扱います。ところが、レンズが一日の半分を過ごすプラスチックのケースは、洗面所の棚に置かれたままです。前日のしずくが乾く前にふたを閉め、新しい液を入れて、また使います。
CDCの調査では、多くのコンタクトユーザーがケースの交換スケジュールを守っていないと答えました。専門家はよく説明していると思っていましたが、それを聞いた覚えがある患者の割合はずっと低かったのです。
レンズケースは包装ではありません。くり返し使う手入れの道具です。
ケースの中に残るもの
レンズを外すと、涙のたんぱく質や脂質、手についたものが一緒に移ります。保存液を捨てたあとも、その一部が壁や角に残ることがあります。微生物が表面に付着して膜をつくると、液を捨てるだけでは取り除けないこともあります。
見た目がきれいでも、消毒されている証拠にはなりません。細かい傷、ねじ山、ふたの内側は、さらに確認しにくい場所です。そして古いケースに新しい液を満たしても、新しいケースにはなりません。
水にさらすリスクについては、雨に濡れるのは平気なのに、なぜコンタクトをつけたままシャワーを浴びてはいけないのかで取り上げました。
水道水ですすいだほうが清潔では?
コップやお皿なら、水道ですすぐのが当たり前です。レンズケースは違います。
水道水は飲み水の基準で管理されていますが、無菌ではありません。水の中にいることがあるアカントアメーバは、コンタクトユーザーにまれながら重い角膜の感染症を引き起こします。
CDCは、レンズとレンズケースに水を使わないよう勧めています。シャワーでケースを洗うことや、水ですすいでそのまま保存液を入れることも含まれます。洗面所の水はねする場所やトイレから離して置くのも、実際的な選択です。
毎日の4つの手順
その日のレンズをつけたら、残っている保存液をすべて捨てます。
1つ目、新しいマルチパーパスソリューションを入れて、清潔な指でケースの内側をこすります。
2つ目、もう一度新しい液ですすぎます。
3つ目、残った液を振り落とします。
4つ目、ふたを外し、清潔なティッシュの上に逆さにして乾かします。
製品や眼科の専門家が別の方法を指示している場合は、そちらに従ってください。過酸化水素システムには専用のケースと中和用の部品が必要なので、ふつうのケースとは使い回せません。
ケースを交換する時期
CDCは、少なくとも3か月ごとに交換するよう勧めています。製品や専門家がもっと短い間隔を勧めているなら、それに従ってください。
ひび、変色、表面のざらつき、ふたがきちんと閉まらないといった状態なら、期間が残っていても交換のサインです。最後にいつ替えたか思い出せないなら、スマートフォンにくり返しのリマインダーを設定するか、季節の変わり目に合わせて替えましょう。
旅行のとき、湿ったケースをポーチに閉じこめても、移動中には乾きません。完全に乾いたケースと、未開封の旅行用サイズの保存液を持って行きましょう。大きなボトルから小さな容器に移し替えないこと、ホテルのコップを一時的なケース代わりにしないことも大切です。
ケースを忘れてしまったら、使い捨てのレンズは捨ててメガネにするのが安全です。
レンズケースは安くて目立たないので、使い続けてしまいがちです。それでも、レンズが毎日暮らす場所であることに変わりはありません。
レンズの手入れには、ケースを空にし、乾かし、時期が来たら替えることまでが含まれます。
新しいケースも初日から手入れが必要です
新しいケースを開けた日付を書いておき、使っている保存液に合うケースか確かめましょう。いくつものケースを順番に使うとそれぞれの古さがわからなくなりやすいので、使用中のケース1つと、完全に乾いた予備1つにしておくほうが簡単です。
保存液がにごっている、変なにおいがする、ケースの表面がぬるぬるするといったときは、洗って使い続けるのではなく、ケースと保存液を替えましょう。そして目が赤い、痛いときに、新しいケースに替えてすぐにレンズをつけ直すのは解決になりません。まず症状を診てもらってください。
保存液の種類の違いは、コンタクトレンズの洗浄液は、なぜただの塩水ではないのかでまとめました。
参考資料
- CDC、Cleaning, Disinfecting and Storing Contact Lenses
- CDC MMWR、Contact Lens Health Behaviors
- CDC MMWR、Acanthamoeba Keratitis Cases
製品の指示と眼科の専門家の指示を最優先にしてください。